体温が34度しかない?それってどんなリスクがある?
このページは34度台まで体温が下がってしまった「低体温症」について述べたページです。
低体温症まではいかない35度台の「低体温」の原因や改善方法についてはこちらをご覧下さい。
人間の表面体温が34度台まで下がると低体温症と呼ばれます。
正確には体内の中心の温度が35度台まで下がることを言いますが、だいたい体内と体表の温度差は1℃と言われていますので、表面体温が34度台まで下がると低体温症となります。
この低体温症とは、一歩間違うと命にも関わる重大な症状で、雪山など周りが極度に低温の場所に長時間いた場合などになりやすいです。
低体温症(ていたいおんしょう、Hypothermia ハイポサーミア)とは、恒温動物の深部体温(中核体温)が、正常な生体活動の維持に必要な水準を下回ったときに生じる様々な症状の総称。ヒトでは、直腸温が35°C以下に低下した場合に低体温症と診断される。また、低体温症による死を凍死(とうし)と呼ぶ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/低体温症
低体温症の種類
低体温症には2種類あります。
一つは雪山など周りが極度に低温の場所に長時間いた場合などになる「偶発性低体温症」。
もう一つは、心臓や脳などの手術の際に、安全に手術を行うためにあえて身体を冷やして仮死状態に持っていく「誘発性低体温症」です。
どちらも、体温が異常に低下することによって起こる症状です。
体温が34度台しかない低体温症のリスク
命の危険にもなりかねない低体温症にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
まず、体温が34度まで下がると寒冷反応が起こります。
寒冷反応とは血管を収縮させ体温が逃げるのを防ぐと同時に、筋肉を震えさせて熱を発生させて体温を上げようとする自己防衛の働きです。
この寒冷反応とは血圧が上がりますので、場合によっては脳出血や消化管出血などの危険が伴います。
この寒冷反応は体力を消耗しますので、長時間続き体力が無くなると震えは止まりさらに体温は下がっていきます。
体温が31度~32度まで下がると、意識が朦朧とし、錯乱状態に陥ります。
雪山などで遭難した場合に、急に発狂したり変な言動を起こすのがこの時です。
正常な判断が出来ない状態で、致命的な判断ミスを起こしやすくなります。
さらに30度までに体温が下がると心臓の不整脈等の危険性も高まります。
内臓が正常に働かなくなるので、さらに体温が上がりにくくなってしまいます。
と、このように34度まで下がってしまうと、連鎖的に体温が下がりやすい状態が起こっていくので早めの対処が必要になります。